毎年書いていますが、この記事はや募集時人気別などの、馬体や測尺以外の要素でのファクターで出資馬選びのヒントになるデータを抽出してみます。
①活躍馬は募集時に人気があったのか?
ここではキャロットクラブにおける、近4年の獲得賞金TOP10の馬と募集時人気の相関について見てみます。
まずは「獲得賞金上位の馬は募集時に人気があったのかどうか」を見てみます。
表では最優先票を使えば確実に出資できた馬、つまり一般抽選以下の馬を黄色く色づけています。
※データは一口馬主DBより8月23日時点の獲得賞金を参照
2022年募集(21年産)現3歳 | ||
1位 | シックスペンス | 一般抽選 |
2位 | ヘデントール | 一般抽選 |
3位 | シュトラウス | 一般抽選 |
4位 | ミルテンベルク | 一次残口有り |
5位 | カニキュル | 一般抽選 |
6位 | ルシフェル | 一般抽選 |
7位 | アーマルコライト | 一般抽選 |
8位 | ファーヴェント | ×1抽選 |
9位 | アルセナール | ×2抽選 |
10位 | セントメモリーズ | 追加募集 |
2021年募集(20年産)現4歳 | ||
1位 | タスティエーラ | ×無抽選 |
2位 | ドゥレッツァ | 一般抽選 |
3位 | セラフィックコール | 一般抽選 |
4位 | レーベンスティール | 追加募集 |
5位 | ペリファーニア | 一般抽選 |
6位 | スキルヴィング | ×無抽選 |
7位 | ラヴェル | ×1抽選 |
8位 | サーマルソアリング | 一般抽選 |
9位 | ストリンジェンド | 一般抽選 |
10位 | ココクレーター | 一般抽選 |
2020年募集(19年産)現5歳 | ||
1位 | ナミュール | ×無抽選 |
2位 | キラーアビリティ | 一般抽選 |
3位 | ジレトール | 一般抽選 |
4位 | パラレルヴィジョン | ×1抽選 |
5位 | サーマルウインド | 追加募集 |
6位 | グランディア | ×1抽選 |
8位 | セレシオン | 一般抽選 |
9位 | トランキリテ | 一般抽選 |
7位 | スリーパーダ | ×1抽選 |
10位 | グリューヴルム | 一般抽選 |
2019年募集(18年産)現6歳 | ||
1位 | エフフォーリア | 一般抽選 |
2位 | スルーセブンシーズ | ×無抽選 |
3位 | シュヴァリエローズ | 一次残口有り |
4位 | ククナ | 新規抽選 |
5位 | ヴィジュネル | 一次残口有り |
6位 | バーデンヴァイラー | 一般抽選 |
7位 | オーソクレース | ×無抽選 |
8位 | モントライゼ | 一般抽選 |
9位 | フォーヴィスム | 一般抽選 |
10位 | フルヴォート | 一般抽選 |
獲得賞金上位10頭 × 4世代=40頭を対象として、追加募集の3頭を除いた37頭中、実に28頭は最優先で申し込めば確実に出資出来ていた馬となります。割合で言うと76%です。
さらに言うとバツ無し最優先抽選の馬を含めると89%の馬が該当。バツが無くてもOK、と言える前向きなデータですね。
②募集時人気した馬は活躍しているのか
次にさっきと逆目線で、「募集時にバツ1・バツ2と人気した馬は活躍しているのか?」というデータです。
バツ1、バツ2の最優先票というのは2年3年越しの票となりますから、大事なのはこちらのデータかもしれません。
下記の表では一口馬主DBのサイトでの回収率が100%を超えている馬を青色に色づけしています。
※データは一口馬主DBより8月23日時点のデータを参照
キャロット2022年募集(21年産)現3歳 | ||||||||
馬名 | 人気 | 世代93頭 | クラス | 募集額 | 獲得賞金 | 回収率 | 母 | 父 |
アルセナール | ×2抽選 | 9位 | 3勝C | 7000万 | 3267万 | 47% | サンブルエミューズ | エピファネイア |
アンフォルメル | ×2抽選 | - | 未出走 | 6000万 | 0 | 0 | アールブリュット | ドゥラメンテ |
ジオセントリック | ×1抽選 | 23位 | 2勝C | 4000万 | 1916万 | 48% | プルメリアスター | ハービンジャー |
ファーベント | ×1抽選 | 8位 | 1勝C | 7000万 | 3303万 | 47% | トータルヒート | ハーツクライ |
イゾラフェリーチェ | ×1抽選 | - | 募集中止 | 4000万 | - | - | ケイティーズハート | サトノクラウン |
ヴィスマール | ×1抽選 | 21位 | 1勝C | 6000万 | 1967万 | 33% | オーマイベイビー | ブリックスアンドモルタル |
ブラックルチル | ×1抽選 | 50位 | 未勝利 | 5000万 | 1156万 | 23% | サトノオニキス | エピファネイア |
キャロット2021年募集(20年産)現4歳 | ||||||||
馬名 | 人気 | 世代89頭 | クラス | 募集額 | 獲得賞金 | 回収率 | 母 | 父 |
プレドミナル | ×2抽選 | 51位 | 未勝利 | 8000万 | 646万 | 8% | クルミナル | エピファネイア |
ラディアンシア | ×1抽選 | - | 未出走 | 7000万 | 0 | 0 | ラドラーダ | ロードカナロア |
オクタグラム | ×1抽選 | 69位 | 未勝利 | 5000万 | 238万 | 5% | エールデュレーヴ | エピファネイア |
ラヴェル | ×1抽選 | 7位 | OP | 3000万 | 8135万 | 271% | サンブルエミューズ | キタサンブラック |
テンペスト | ×1抽選 | 30位 | 1勝C | 7000万 | 2477万 | 35% | シーザリオ | ロードカナロア |
キャロット2020年募集(19年産)現5歳 | ||||||||
馬名 | 人気 | 世代89頭 | クラス | 募集額 | 獲得賞金 | 回収率 | 母 | 父 |
ブラーバック | ×1抽選 | 54位 | 未勝利 | 5000万 | 735万 | 15% | ルージュバック | ロードカナロア |
パラレルヴィジョン | ×1抽選 | 4位 | OP | 5000万 | 1億6487万 | 134% | アールブリュット | キズナ |
グランプレジール | ×1抽選 | 33位 | 1勝C | 5000万 | 2332万 | 47% | バウンスシャッセ | モーリス |
パーカッション | ×1抽選 | 26位 | 2勝C | 1800万 | 3932万 | 218% | ティンバレス | イスラボニータ |
ヴァーンフリート | ×1抽選 | 11位 | 3勝C | 3000万 | 8047万 | 268% | ロスヴァイセ | リオンディーズ |
グランディア | ×1抽選 | 6位 | OP | 5600万 | 1億2577万 | 225% | ディアデラノビア | ハービンジャー |
スリーパーダ | ×1抽選 | 9位 | OP | 3000万 | 8748万 | 292% | シンハリーズ | ミッキーアイル |
キャロット2019年募集(18年産)現6歳 | ||||||||
馬名 | 人気 | 世代82頭 | クラス | 募集額 | 獲得賞金 | 回収率 | 母 | 父 |
アルマドラード | ×2抽選 | 28位 | 2勝C | 1億4000万 | 3665万 | 26% | ラドラーダ | ダイワメジャー |
グランワルツ | ×1抽選 | 53位 | 未勝利 | 5000万 | 791万 | 16% | バウンスシャッセ | ロードカナロア |
ヴェックマン | ×1抽選 | 62位 | 未勝利 | 2400万 | 309万 | 13% | マルティンスターク | ミッキーアイル |
ディオスバリエンテ | ×1抽選 | 13位 | 3勝C | 7000万 | 9107万 | 130% | ディアデラノビア | ロードカナロア |
アークライト | ×1抽選 | 40位 | 未勝利 | 1億2000万 | 1651万 | 14% | ヒストリックスター | ディープインパクト |
リエヴェメンテ | ×1抽選 | 64位 | 未勝利 | 5000万 | 264万 | 5% | ヒルダズパッション | ドゥラメンテ |
ヴェルナー | ×1抽選 | 52位 | 未勝利 | 6000万 | 871万 | 15% | アディクディド | キングカメハメハ |
募集額を超過した馬は26頭中7頭、割合でいうと26.9%でした。
これが高いのか低いのか、の参考材料として、過去4年キャロットクラブ全体の募集馬と比較してみます。
バツ1バツ2 | キャロ全体 | |
回収率100%以上(頭数/割合) | 7頭/26.9% | 89頭/25.2% |
1%だけバツ1バツ2の馬達が上ですが、なんとほとんど変わりませんでした。3歳世代はこれから100%を超えてくる馬を加味しても、大差はつかない結果です。
活躍馬と募集時人気の相関 まとめ
ポイント
・各世代の活躍馬の67%が一般抽選or一次残口有りの馬である
・各世代の活躍馬の89%がバツ無し最優先抽選or一般抽選or一次残口有りの馬である
・「バツ1バツ2抽選の募集時に人気がある馬」と「キャロット全募集馬」と比較すると回収率100%超えの輩出率はほとんど変わらない
この3点から考えると、バツ1バツ2について特段こだわる必要がない事が分かります。
金銭的な事情や結果的に最優先で落選してバツ1になる事、どうしても出資したい思い入れの深い馬が先々の募集で控えている、などの理由があれば別ですが、そうでないのにあえてバツを取りにいくのはデータ上の期待値はありません。
POGなんかは分かりやすい例ですが、POG界隈で騒がれている世代1.2を争う人気馬って、だいたい思ったような活躍はしませんよね。笑
競走馬に精通した方々が見ても思うようにいかないのが競馬の面白い所であり、奥深い所です。
一昨年、私はバツ1持ちでしたが、最優先を使ったのは一般抽選のステージの馬でした。(リューデスハイム、現在1勝Cなので活躍しているわけではないんですけどね。笑)
今後もそんな感じで自分が良いなぁと思った馬が一般抽選くらいの人気馬でもドシドシ最優先票を投じてみようと思える集計データでした。
今年も私はバツ無しの身ですのでちょうどよくチャレンジ出来そうです。