【一口馬主出資はするべき?】名牝の仔達 戦績を徹底検証

 

近年ではアーモンドアイやリスグラシューを始めとした牡馬混合のG1でも強さが際立つ牝馬達。

各一口馬主クラブでは男勝りに強かった牝馬の仔が募集されているので、名牝の仔が自分の愛馬にできる素晴らしい時代です。

2022年1時13日に誕生したアーモンドアイの初仔もクラブで募集がされるかもしれない

 

ただ当然募集総額も高額になりがちなので、出資には慎重にいきたい所。

この記事ではそんな強かった牝馬の仔達が、どれだけ活躍をしているのかを募集総額・獲得賞金等をベースに徹底検証していきたいと思います。

・収支の印は◎(黒字)〇(現役馬・黒字見込み)△(現役馬・赤字見込み)×(赤字)
・黒字のボーダーは(獲得賞金×0.7≧募集金額)
・獲得賞金はnetkeiba参照
・データは2022年2月6日終了時点

11頭の名牝の産駒戦績

ブエナビスタ

Profile

父・スペシャルウィーク
母・ビワハイジ
G1勝ち鞍・阪神JF,桜花賞,オークス,ヴィクトリアM,天皇賞秋,ジャパンC

牡馬に混じり幾度となく好勝負を繰り広げたブエナビスタは2010年の年度代表馬にも輝いた名牝。
自身がサンデーサラブレッドクラブ出身という事もあり、産駒は全て同クラブで募集されています。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
× コロナシオン 7,000 175 1,293 1勝C サンデー 2014
× ソシアルクラブ 7,000 175 7,889 OP サンデー 2015
× タンタラス 7,000 175 6,722 OP サンデー 2016
- ブエナビスタの17 16,000 400 - - サンデー 2017
ブエナベントゥーラ 10,000 250 1,175 1勝C サンデー 2018
ブエナエルドラード 6,000 150 0 新馬 サンデー 2019
- ブエナビスタの20 6,000 150 - 新馬 サンデー 2020

 

ジェンティルドンナ

ジェンティルドンナ

Profile

父ディープインパクト
母ドナブリーニ
G1勝ち鞍:牝馬3冠,ジャパンC,ドバイシーマクラシック

牝馬3冠を制し、返す刀でジャパンCに参戦。前年の3冠馬オルフェーヴルに馬体を何度もぶつける格好となり物議を醸しましたが追い比べを制し史上初の3歳馬によるジャパンC制覇を成し遂げました。さらに翌年もジャパンCを制覇し、今もなお唯一のジャパンC連覇の記録を持っています。
産駒は全て自身が所属していたサンデーTCで募集されています。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
× モアナアネラ 8,000 200 3,813 3勝C サンデー 2016
ジェラルディーナ 7,000 175 5,978 OP サンデー 2018
マリーナドンナ 7,000 175 110 未勝利 サンデー 2019

 

ダンスインザムード

ダンスインザムード

Profile

父サンデーサイレンス
母ダンシングキイ
G1勝ち鞍:桜花賞,ヴィクトリアマイル

稀代の名繁殖ダンシングキイを母に持ち、天皇賞秋2着、マイルCS2着と牡馬相手にも好走。全兄姉にはダンスパートナー(エリザベス女王杯)やダンスインザダーク(菊花賞)がいる超良血馬です。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
ダンスファンタジア 4,000 100 9,289 OP 社台 2008
× マンインザムーン 10,000 250 2,966 1000万下 社台 2010
× フローレスダンサー 4,000 100 3,047 500万下 社台 2012
カイザーバル 5,000 125 12,747 OP 社台 2013
× ムードメーカー 5,000 125 0 未勝利 社台 2014
× シャンデリアスピン 3,600 90 0 未勝利 社台 2015
× ダンスディライト 8,000 200 7,818 OP 社台 2016

 

マリアライト

マリアライト

Profile

父ディープインパクト
母クリソプレーズ
G1勝ち鞍:宝塚記念,エリザベス女王杯

記憶に新しいのが2016年の宝塚記念。ドゥラメンテやキタサンブラックらの牡馬の強豪をねじ伏せました。兄弟にはクリソベリル、クリソライト、リアファルがいるキャロットクラブではお馴染みの血統馬です。

※収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
オーソクレース 8,000 20 12,323 OP キャロット 2018
- カルセドニー 5,000 12.5 0 新馬 キャロット 2019

 

シーザリオ

シーザリオ

Profile

父スペシャルウィーク
母キロフプリミエール
G1勝ち鞍・アメリカンオークス(米G1),優駿牝馬

日米のオークス制覇という偉業を達成し、先々の飛躍が期待されていた所で繋靭帯炎となり競走馬としては早い幕引きとなったシーザリオ。
主戦騎手だった福永祐一氏は「僕が乗った中での最強牝馬。それも群を抜いていた」と話をしています。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
× トゥエルフスナイト 8,000 20 500 - キャロット 2007
× ヴァイオラ 3,200 8 0 未出走 キャロット 2008
エピファネイア 6,000 15 68,779 OP キャロット 2010
× ロザリンド 3,200 8 119 未勝利 キャロット 2011
× クローディオ 12,000 30 2,202 500万下 キャロット 2012
リオンディーズ 12,000 30 13,040 OP キャロット 2013
× グローブシアター 12,000 30 13,109 OP キャロット 2014
× シーリア 7,000 17.5 2,791 2勝C キャロット 2015
サートゥルナーリア 14,000 35 52,358 OP キャロット 2016
ファーストフォリオ 7,000 17.5 6,870 OP キャロット 2017
ルペルカーリア 12,000 300 3,414 3勝C キャロット 2018

 

メジャーエンブレム

メジャーエンブレム

Profile

父ダイワメジャー
母キャッチータイトル
G1勝ち鞍・NHKマイルC,阪神JF

逃げ・先行してからの2枚腰という強いレーススタイルでマイルG1を2勝したメジャーエンブレム。「ダイワメジャー牝馬の完成形」という印象。
故障によりNHKマイルCがラストランとなり、翌年より繁殖に上がりました。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
プレミアエンブレム 5,000 125 2,350 2勝C サンデー 2018
ホーリーエンブレム 6,000 150 180 未勝利 サンデー 2019

 

ハープスター

ハープスター

Profile

父ディープインパクト
母ヒストリックスター
G1勝ち鞍・桜花賞

今も語り継がれる桜花賞での直線一気17頭ゴボウ抜き。単勝支持率66.8%は現在も桜花賞での最多支持率となっています。
母のヒストリックスターは名牝ベガが遺した唯一の牝馬で、ハープスターの馬名の意味はベガの別名となっています。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
× アストライア 7,000 17.5 50 未勝利 キャロット 2016
- ライラスター 10,000 25 900 1勝C キャロット 2019

 

シンハライト

シンハライト

Profile

父ディープインパクト
母シンハリーズ
G1勝ち鞍・優駿牝馬

デビュー戦以降は常に上がり3Fを33秒台の脚を使い、6戦5勝2着1回と堅実な強さを見せたシンハライト。ローズS快勝後に左前浅屈腱炎を発症し引退となりました。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
× セブンサミット 10,000 25 691 未勝利 キャロット 2018
× アルジュナ 10,000 25 0 未デビュー キャロット 2019

 

エアグルーヴ

エアグルーヴ

Profile

父トニービン
母ダイナカール
G1勝ち鞍・天皇賞秋,優駿牝馬

42年ぶりの快挙となるオークス母娘制覇を達成。翌年、当時は牡馬混合G1で活躍している牝馬は近年と比べると少ない中、天皇賞秋を制し26年ぶりに年度代表馬にも輝いた''元祖''女帝です。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
× イントゥザグルーヴ 6,000 150 6,865 1000万下 サンデー 2001
× サムライハート 22,000 550 3,036 1600万下 サンデー 2002
× ポルトフィーノ 6,000 150 4,499 OP サンデー 2005
ルーラーシップ 18,000 450 54,976 OP サンデー 2007
グルヴェイグ 5,000 125 9,815 OP サンデー 2008

 

スイープトウショウ

スイープトウショウ

Profile

父エンドスウィープ
母タバサトウショウ
G1勝ち鞍・宝塚記念,エリザベス女王杯,秋華賞

見るものに爽快感を与えるほどの瞬発力と末脚で2005年に35年ぶりとなる牝馬での宝塚記念制覇を果たしたスイープトウショウ。
引退後はトウショウ牧場で繁殖生活を送っていましたが、2015年にトウショウ牧場の閉鎖に伴いノーザンファームに売却され、産駒が一口馬主クラブで募集されました。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
スイープセレリタス 3,000 6 6,375 OP シルク 2016
クリーンスイープ 4,000 8 3,056 3勝C シルク 2018
ピエドラデルーナ 3,000 6 0 新馬 シルク 2019

 

アドマイヤグルーヴ

アドマイヤグルーヴ

Profile

父サンデーサイレンス
母エアグルーヴ
G1勝ち鞍・エリザベス女王杯連覇

当時のセレクトセール史上最高価格である2億3000万で取引され、デビュー前から注目が高かった超良血馬。その期待に応え、祖母ダイナカール、母エアグルーヴに続いて3代続けてG1馬となりました。

収支 馬名 募集額(万) 一口(万) 獲得賞金(万) クラス クラブ 生年
ドゥラメンテ 10,000 250 51,660 OP サンデー 2012

 

【検証結果】

 黒字馬率は水準以上

今回の対象は母馬11頭、産駒の合計は45頭でした。そのうち損益がまだ判断できない若駒等4頭を除いた結果は以下のグラフの通りです。

 

「7割は赤字」というネガティブな見方もできますが、黒字馬率は31%は優秀な数字。

以前の記事(一口馬主って儲かるの?厳しい現実と黒字の3つのポイント)にも書きましたが、一口馬主全体の黒字馬率は10%前後ですので、名牝の子たちはその3倍と水準以上であることがわかります。

種牡馬輩出率 脅威の14.6%

さらに特筆すべきは「種牡馬輩出率」でしょう。

今回の対象馬からはエピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリア、サムライハート、ルーラーシップ、ドゥラメンテと6頭が種牡馬入り、割合で言うと14.6%と脅威の数字です。

種牡馬入りの判断材料として現役時代の戦績も重要ですが、母系も重要視されます。
その際に「母もG1馬」というのはセールスポイントになるので、サムライハートはまさに血統面だけで種牡馬になった典型例です。

一口馬主目線では種牡馬入りの場合配当の恩恵も相当に大きいもの。名牝の仔に出資するのは種牡馬になる馬に出資する近道と言えます。

牡牝統計

牡馬 牝馬
頭数 19頭 26頭
募集平均額 11210.5万 5461.5万
赤字率 65% 71%
黒字率 35% 29%

牡馬と牝馬での黒字馬率は若干数牡馬が優勢という結果。分母となる対象頭数もそう多くはない為、特筆して狙うべき性別はなさそうです。

しかし、募集総額の平均は牡馬が牝馬の約2倍と大きな差があります。牡馬の方が高いというのは競走馬市場では通常ですがそれにしても募集総額平均が1億円を超えてますから、走らなかった時は金銭的なダメージは大きくなる上、赤字の確率は約7割と気軽には出資できないですよね。

ただ「第2の馬生」を考えた際、牡馬は種牡馬になった場合の配当が相当に大きいですが、牝馬は基本的に競走生活が終わると同時にファンド終了となります。キャロットや東サラでは、後々の母馬優先制度が設けられていますが、それが金銭面的にプラスになるかどうかはまた別の話。

牡馬はハイリスクハイリターン、牝馬はミドルリスクミドルリターンと改めて認識できます。

全産駒をベタ買い(出資)していたらプラスになっているのか?

もちろんそんな人はいないと思いますがせっかくなので検証してみます。

先ほどと同様に、損益がまだ判断できない若駒等4頭を除いた41頭を対象に集計してみます。

牡馬(17頭)

・募集額総額   18億7000万円

・獲得賞金    28億8047万円

・配当概算(×0.7)  20億1632万円

》牡馬はベタ買いで大幅プラス

レースの賞金だけでもプラス域ですが、さらにはここに最低でも10億以上はあろう種牡馬6頭分の売却金もあるので、ベタ買いしていてもかなりのプラスとなっています。

 

牝馬(24頭)

・募集額総額    13億1000万円

・獲得賞金    9億3858万円

・配当概算(×0.7)  6億5700万円

》牝馬はベタ買いはマイナス

まだ現役馬もいますがさすがにこれから7億以上稼ぐ見込みのある馬はいないので、牝馬ベタ買いはマイナスという結果になりました。

 

牡牝合計41頭

募集額総額   31億8000万円

獲得賞金    38億1905万円

配当概算(×0.7)  26億7333万円

》全馬ベタ買いでもプラス域

単純なレースでの獲得賞金ではマイナス域ではあるものの、6頭の種牡馬売却金、牝馬の買い戻し金を計上すればプラス域となるでしょう。

さすがに資金的にも、募集ドラフトでの票人気でも全馬ベタ買いは現実的ではなく参考にはしづらいデータではありますが、前項の黒字率や種牡馬輩出を見ても牡馬優勢なデータとなりました。

産駒の募集予定がある(ありそうな)牝馬

一口馬主クラブ出身の牝馬の産駒は同クラブで募集される事が多く、以下の名牝たちの仔も募集される可能性が大いにあると言えます。

一口馬主クラブ出身の牝馬

・アーモンドアイ
・グランアレグリア
・リスグラシュー
・クロノジェネシス
・ラッキーライラック
・アエロリット
・ラヴズオンリーユー
・ソウルスターリング
・デイリングタクト
・レシステンシア
・レイパパレ

今年の一口馬主クラブ募集にかかる可能性があるのが、リスグラシューの2021(牡・父モーリス)アエロリットの2021(牡・父ドゥラメンテ)ソウルスターリングの2021(牝・父ブリックスアンドモルタル)の1歳馬たち。どの馬も高額&人気が予想されますが、応援したくなる血統馬です。

名牝の仔の戦績 まとめ

今回は現役時代に強かった牝馬11頭の産駒に焦点をあてて検証した結果、以下のような検証結果となりました。

・走らなかった時のダメージは大きいが、黒字馬率は30%と高水準

・種牡馬輩出率は14.6%と圧倒的。種牡馬狙いには近道といえる

・牡馬と牝馬の黒字馬率は差がないが、黒字額は牡馬が大きく優勢

・牡馬はベタ買いしてもプラス、牝馬はマイナス

・総合的には牡馬への出資が前向きになる結果

個人的には「割高なので後ろ向き」と考えていた名牝の呼ばれたG1馬の仔への出資でしたが、今回思い立って検証してみると、牡牝の差がはっきりと出ていて牡馬はベタ買いしても大幅プラスというのは意外なデータでした。

もちろん今回対象にしたのは個人的にピックアップした11頭なので絶対的なデータではないものの、種牡馬輩出率が高いのは今後も高水準が期待できるでしょう。
アーモンドアイ、グランアレグリアをはじめとした近年の名牝の仔に出資できる機会があれば、お財布の許す限り前向きに考えてみたいと思います。

 

 

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